障害福祉事業所業務に関わってみて

先日からお話しを頂いていたのは、障害福祉事業所サービスに関する手続きでした。

福祉ときくと、保険のイメージが強いので社労士さん業務という印象を持たれがちです。

実際、福祉サービスの内で養老介護つまり介護福祉は社労士さんの業務になっています。

他方で、障害福祉…要は年齢による機能障害ではない(先天的特性等の)障害をフォローする事業に関しては、行政書士業務というと建付けになっています。

そんなこんなで、今年度最初の業務は障害福祉事業所に関する手続きとなりました。

目次

実のところ

前回も書きましたが、僕自身障害福祉事業所に関しての手続きは初めてでした。

その分野が業務としてあるというのは知っていたのですが、そこまでです。

正直に言えば、障害福祉サービスのカテゴリ自体よくわかっていませんでした。

先月、商工会議所の交流会で就労支援の事業所をされている方がいたので、恥を忍んでA型B型の違いを聞いてました。

要はその程度の認識です。

手続きの相談をする上では、そもそも「障害福祉サービスの構造」から学ぶ必要がありました。

なぜ受けたのか

なので、業務がパンクしているような状態であれば、間違いなく専門の先生にお願いしたと思います。

とはいえ、幸にも、提出まで期限に限って言えばこれに全力を注いでも問題はなさそう。

自分としても新しい業務分野というか、まだまだこの分野一本というような絞りを掛けるフェーズでもないと感じていましたので、ちょうどタイミングがよかったと思います。

マーケティング的にはとっとと絞った方がいいとは常々思ってるんですが。

何はともあれ、業務というものに関しては、どん欲に色々やってみたい状態でした。

でも、まさか障害福祉がねぇ。

一応補足

こう書いていくと、自信がないのに受けたとか、顧客の利益云々がとか批判もされそうですね。

なので、補足。

一応、話が持ってこられたときに、ざっくりと確認してみたところ、問題なくやれそうではあるという自信はありました。

曲がりなりにも、調べながら走るのはちょっと前にもやったので何とかなると。

それと、この手の依頼の場合は、僕は真っ先に「初心者」であることを伝えています。

精一杯させていただくことも当然お約束しますが、それを加えても、走りながらであるということは申し添えます。

その点は了解いただけたうえでの取り組みです。

やってみた

さて、やってみた感想ですが。

これ…結構個人的にストライクだったかもしれません。

今回のご依頼は放課後デイサービスに関する事業でした。

わかりやすく類似サービスを言うと「学童」

通常の学童保育とは異なる点はいくつかありますが、直感的な理解としてはこれになります。

何がストライクだったか

よく、事業者の強みを出すために、「自身の棚卸をせよ」というコンサルティングがあります。

僕も行政書士開業後、何回かこのフレーズを聞きました。

で、これまで、僕自身を棚卸たところで、行政書士の業務に引っかかる部分がピンとは来なかったんです。

よく多趣味だとは言われますが、他方で仕事関係というのは(司法試験受けてたので)あんまりしてこなかったのが結構ネック・・・正直に言えばコンプレックスに近いものがありました。

要は、棚卸てこいと言われても、何を卸すんだと。
これが、建設業界にいましたとか、運送業界に居ましたとかなら、それがダイレクトにつながりますし、そうでなくても『何らかの関係』があればそこからつながるでしょう。

その『何らかの関係』が欠落してる・・・と思ってたんですが、

放課後デイサービスの事業って、僕の数少ない『何らかの関係』にハマってきたんですね。

何らかの関係

僕の受験生時代の数少ない社会的接点は次の通りでした

・サッカー部のコーチ
・地元地域小学校の学童でのアルバイト
・知り合いのNPOが参画した、ひきこもり等の社会的孤立支援を中心とした支援事業

実はこの中でも、サッカー部のコーチだけは今なお続いているのですが…それは置いといて。

要は、若年者と関わったり支援したりする事業と妙に縁があったりしたわけでした。

下二つに関しては、障害を持った方との対応も必要な事業です。

その意味で、障害福祉という分野が妙な縁の延長線上にある…とも思えるのでした。

過去の話を棚下す

実際、働いているときに、不満もそれなりにありました。

全体としては、お給料がちょっと少なめ。

まぁ、アルバイトや試験の腰掛な部分もあったので、致し方ないところはありましたが、それでも大学生のころのアルバイト(携帯売り)の方が時給よかったんですよね。

支援が必要な相手に対して、心を砕く職より、相手の欲求に従ってモノを売る方が儲かるとはこれ如何に…?というのは正直な気持ち。

また、NPO事業に関しては、残業代が出なかったのも結構引っかかってます。

出なかったという事実自体に対してもそうですが、そうであることが当然であるという事業体質…NPO自身だけでなく、そもそもこの手の支援事業自体の体質としてそうであるというような風潮が、どうにも嫌いでした。

要支援者のある話ですから、就業時間外に対応が求められるという点は理解していましたが、それに対する対応者への対価という部分で、対価という文化がない。ボランティアというのが大前提で、そうでなければ事業母体が成り立たないという風潮が本当に嫌いでした。

そんなのそこのNPOだけでしょと思われるでしょうが、実際勉強会で来られてた他の支援者の方も同じご意見だったので、僕としてはこの業界自体がボランティアを前提にした良くない文化と認識していました。

また、誤解のない様に申し添えると、当該事業は市からの委託事業でした。
つまり、そもそもの予算計上がこのような時間外労働に対応していない可能性すらあります。
具体的な予算額、その割り当てはNPOの上層でしかわからない話しですが、少なくとも、『行政の手が足りないから外注としているにもかかわらず、労働者が搾取されている』状況は本当にアレです。

働いている方個々人に対しては熱意をもって活動されていると思いますし、その意味で尊敬はしていましたが、どうにもこの環境だけは、本当に好きになれませんでした。

また、学童の時期もちょっと思うところはありました。

これはお給料ではなく、要支援者に対する対応の部分です。
正直、アルバイトの児童指導員が対応するには、少し手に余る子が配置されたことがあったんです。

もちろん、この子に何らかの罪があるわけではありませんし、差別的に排除せよという話しではありません。
ただ、受け入れるのであれば、それ相応の人材人員を配置しなければ、互いが不幸になるという話しです。

でも、そこはお役所仕事、人がいないのか何なのか、単純に人数は増やしておわり。
いや、あの子に関してはそれではどう考えても足りんだろうと…。

今にして思えば、当時の嫌いだった感情があったために、障害福祉分野については認知はすれでどもスルーという対応だったのかもしれません。正直あんまり検討してなかったです。

やってみて

とはいえ、折角の繋がった縁です。これでポイするにはもったいない。

なので、やってみたのですが…この分野の収益構造について非常に関心が行きました。

稼働単位に応じた給金や、人材確保に向けた処遇改善加算…。
専門的な人材を配置することでの加算制度や、都道府県が中心となる人材確保補助金等。。。

なんしか、僕が体験した環境とはえらい違いです。
まぁ、時代が変わった部分もあるのかもしれませんが。

加えて、今回のクライアントの方も、「従業員に加算できるものがあるなら」と従業員ファーストで好印象でした。

(いやまぁ、視点の違いで、前のあの人もそうだったんかもしれませんが、堂々と「これぐらいはボランティアで」って言われてたからなぁ…)

なんにせよ、僕がこの手続きを頑張れば、『僕が感じた理不尽を現場の方が感じることが少なくなる。』と思えるのは、非常にモチベーションに響きました。
また、スタッフの待遇がよくなるということは、転じて利用者の環境改善にもつながりますからね。

この辺を経験を通じて把握できていたというのは、なにより『やりがい』に作用したなと思う次第です。

おわりに

実のところ、↑のモチベーションを最終的に確保できたのはクライアントの面談に伺った時だったリります。

事業の構造という理屈の上では、すでにやる気はあったのですが、最後に決定的だったのは場所の雰囲気でした。

なんというか、バイトに行ってた学童の雰囲気ににてて、懐かしいという感じを受けてしまったんですね。

その直感が、備えてきた理屈と結びついたときに、『あ、これはやれるな』と確信しました。

障害福祉専門で行くんか…はもうちょっと考えます。

専門とは言わないまでも、メインにするのは十分だとはと思いますが。

でも、それに合わせて色々ともっと深く勉強しなおさないと…。

と思ったところで、今回は終わりにしようと思います。

長々お付き合いいただき、ありがとうございました。

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